今更ながらのミクロパワー
ガット張替え需要が拡大する春。
度々書いていますが、今更ながら、あえてのミクロパワー。
何が人気なのか、という部分について書いてみようと思います。
まず、そもそもミクロパワーとは、モノフィラメントと呼ばれるタイプのガットで、太い芯糸の周りに細い糸(側糸)を巻き付け、表面にコーティングを施しています。
ガット張りの最中にコーティングが外れてしまわないように潤滑剤を塗布しているので、張っていると手がぬるぬるになるわけです。大切なのはあくまでもコーティングで、潤滑剤ではないのですが、それがないとガットを張っている最中にコーティングがなくなってしまいます。
尚、シャープ、スラッシュにもコーティングが施されています。
シャープは打っているとミクロパワー同様外れてきますが、スラッシュは外れないような工夫がなされています。
ガット一つとってもおもしろいです。
で、人気の理由ですが…
一つは打ち応え。
トップ選手が好む硬い打感を実現してくれています。
スイングスピード、体のパワーが上がってくるとしっかりとした打感を求める方が増えてきます。
もちろん、とにかく球持ち!という場合や、タッチが柔らかい選手もたくさんいらっしゃるので、あくまでも傾向として、ですが。
その、しっかりとした打球感をもったナイロンガットの代表格がミクロパワーです。
ここ最近のG-TOUR Sはさらにその上の硬さ、といったイメージです。
ポリとナイロンを同一線上で並べることはできませんが、パワーアシストが効くのがナイロン、パワーに応じて(=パワーがないとボールが死んでしまう)生きた球を出してくれるのがポリです。
次に、コーティングによる一瞬の球持ち。
硬いガットはパワーがないと球離れが速すぎるのでコントロールが難しくなるのですが、コーティングによって一瞬の球持ちを演出してくれるのも人気の一つだと思います。
スイングスピードがあると、その”一瞬”が大きい、というわけです。
もちろん、そこにはシャープな飛びもあるため、スイングスピード、パワーがある前提では、コントロールに優れたガットとなります。
そのあたりが人気の秘密ではないかと思っています。
ただ、弱点としては…コーティングが外れてしまうと一瞬の球持ちがなくなってしまい、さらに、ガット自体も緩んだ感じとなってしまいます。ガットの寿命(おいしい期間)はそれほど長くないといえるでしょう。
もうひとつ、弱点といえるかはわかりませんが、プレーヤーに依存する点としては、スイングスピードがしっかりとないとボールをホールドする間もなく弾いてしまうという点です。
硬めのガットには共通して言えることですのでミクロパワーに限ったことではありませんが…。
と、今更ながらのミクロパワー。
どこかで1回は張ってみたいというガットなのではないでしょうか。
ではでは。
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