界隈ではガムゾーンに話題が集中していますが・・・
ここ最近、ガット張替えのご依頼をいただく際に、
「ガムゾーンってどうですか?」
という質問が非常に多いです。
ガムゾーンへの注目度が半端ないなぁ、と反応をみつつ、ひっそりとガットの発注数を倍にしています。
どんなガットにも基本的にコーティングはなされるもので、それが分厚かったり、薄かったり、多角形をしていたり、と様々です。
ミクロはコーティングがないガット(芯糸と側糸)ですので、割と珍しいですよね。
で、ちょっと取り上げようかな、と思ったのが、ガムゾーンと競合するであろうガットたちの表面コーティングについて。
まずはゴーセンから。
言わずもがな、ミクロパワーですね。
表面にゅるにゅるのガットです。
あのにゅるにゅるはコーティングではなく、ガット張りの最中にコーティングが外れないようにするための潤滑油のようなものです。
コーティング自体は皆さんおなじみの、使用していくとぽろぽろと外れていく「アレ」です。
ねばっこいコーティングのため、芯糸は硬く、反発性が強いのですが、その反発を抑え、一瞬の球持ちを演出してくれるのでトップ選手を中心に人気があります。
ただコーティングが外れてしまうとただただ反発する硬いガットになってしまうので、性能維持についていろいろと言われているんですよね。
次に、ミズノ。※コーティングが特徴ある順に書いていっています。
モノスピードおよびモノソニックが競合するであろうと思います。
こちらもねばっこいコーティングで、球持ちを演出してくれます。
モノスピードができた際に言われたのは、あえて芯糸を少し細くしているから硬すぎないよ、ということ。
たしかにミクロパワーと比べると柔らかさを感じやすく、ミクロパワーのようにわかりやすくコーティングが外れることはありません。
ただ、長時間使っていくと、けばけばにはなってきて、さらには伸びも出てくるので、結局切れなくてもどこかで見切りをつけて張替えをしなければいけません。
後は、ヨネックス。
シャープ及びスラッシュですね。
(スラッシュは記事がなかったので、シャープだけ参照。)
シャープは、ヨネックスモノの中では王道的な位置づけで、薄くちょっと柔らかめのコーティングがなされています。ただ、これもぽろぽろ外れてくるんですよね。
ウレタンコーティングと明記されており、モノスピードとコーティングの材質は同じになりますが、こちらの方が打球感がしっかりとしているイメージです。
スラッシュは、五角形ナイロンの上にウレタンコーティングを。
外れないように工夫して作りました、と製品説明時に聞いた記憶があり、確かにコーティング自体は割と強いように思います。
多角形断面だから引っ掛かりますが、しっかりとパワーがないとボールが失速してしまうので、結局はトップ選手を中心に力のあるプレーヤーにおすすめしていくガットになります。
三者(社)三様なのですが、ガットを張りながら、うーん、これ、コーティングが弱いなぁと思うのは、ミクロパワーくらい。(ミズノガットも色によってはコーティングが弱い場合あり。)ヨネックスは特に、ガットを張っている最中にコーティングが外れるようなことはほぼありません。
ガムゾーンが、そのミクロパワーの弱点をばっちりカバーできればよいのですが、数張り張ってみたところ、、、最表面自体はそこまで強くないと思います。毛羽立つことも全然あります。
ただ、均一被膜(ガムコーティング)が0.02mmあり印象としてはかなり分厚いため、それがぼろっといかない限りはミクロパワーのように急激に性質が変化することはないんじゃないかな、と想像しています。
ガムコーティングって今までにないなぁ、という点として、目ずれしないくらいガチっとホールドされるので、表面抵抗は他のガットと比べて相当強いんだろと思います。ホールドされるから自然と面圧も高くキープされるように思っていますのでいろんな意味で楽しみです。
と、こんなところで。
コーティングにもいろいろあるので、何種類か試しながら数週間はじっくりと様子をみていただき、ぴったりのガットを見つけていただければなぁ、と。そう思います。
ではでは。
tatsumisports-proは、起己スポーツの2つ目のブログとして2018年9月にスタートさせました!
姉妹ブログtatsumisports-infoは毎日更新、新製品情報やイベント情報をお知らせさせていただいております。
本ブログでは、ソフトテニス用品に特化して、さらに掘り下げた内容をお届けできればと思っています。
誰でも読めるブログではありますが…やはりお客様あってこそ!
店頭、WEB SHOPとも、ぜひぜひたくさんのご利用をお待ちいたしております。