バランスとか、重さとか。
ここ最近、懐かしいラケットのガット張りをすることがぽつりぽつりとあります。
もちろんウッド、ではなく、フルカーボンではありますが、10年とかそれ以上前のモデルです。
ふとラケットのサイズ印字に目をやると、SLだったり、B34だったり。(B34はなかなかに稀ですが、SLはひと昔前だと普通でしたよね。)
時代とともにラケットの重量も変わってるなぁ、としみじみしつつ、せっかくだからラケット重量について書いてみようと思い、記事にしてみました。
歴史とかは振り返らず、今の基準について書いてみます。
ラケット規格
まず、ラケット規格について書いておきましょう。入門用、とか書いているのは、おおよそ、その重量で発売されていることが多いラケットランクです。
YONEXを例にとりますが、ミズノも同じようなサイズ規格となっていることが多いです。
入門用:XFL(208g平均)
入門用~中級向け(5シリーズのみ):UXL(223g平均)
中級向け~(ボリュームゾーン、ほとんどのモデルにある重量です):UL(238g平均)
中・上級向け~(7シリーズより上のモデルにある重量です):SL(253g平均)
既製品ではない重量規格:F-36(258〜272g:265g平均)・B-34(268〜282g:275g平均)
となっています。
現在のボリュームゾーンは、圧倒的にULとなっています。過去に遡ると、重いラケットが主流となっていました。F-36とかB-34という表記があるのは…その規格が既製品としてあったからに他なりません。
お店によって変わる、おすすめの重量
重量がいまいちわからない、という場合はどのようにして決めていくのか、あくまでも当店としての基準をお話させていただきます。中学1年生で競技を始めたことを想定として、書いていきますね。
ちなみに、中学1年生の初めてのポジション別フレームの選び方はこちらから。
①入門!
ソフトテニスを始めたよ!という方には、まずはガットがすでに張りあがっているモデルをおすすめすることが多いです。ボールを打つ前に、まずはテニスに使う筋肉をしっかりと作ろう、ということですね。
重さはXFLばかりになってしまいますので、XFLをスタートとして。
個人的なことをいうと、よほど力がない、という場合を除いて、、、本当はUXLをおすすめしたい…。ですが、UXLの重量規格の張り上げはなかなかありません。
軽いものから重くしていくときに、一気に上げるとほんとは色々と不都合があります。
②初めてのポジション別
中学1年生の後半から中学2年生の前半に買い替えることの多い初めてのポジション別。
力がなければUXL
結構振れてきたんだよ!という方はUL
をおすすめしています。
軽いラケットの利点は疲れにくいことですが、設計的にトップヘビーになることが多く、ラケットとしてのバランスは実はそこまでよくありません。
UL~SLがバランスポイント的にもバランスが取れているかと思います。
③ここから先は…
ULまで上げてしまうと、上にボリュームゾーンと書いたように、トップ選手でもULを使用することが多くなっています。
ただ、プレースタイルによっては、ULよりも重い規格(SLや、それ以上だとカスタムフィット)の方があっているということも少なくありません。
ご自身の力でガンガン振る方は軽いフレームの方が適していることが多く、ラケットの重さを使って振っていく方は重いフレームの方が適していることが多いでしょう。
何を基準にしていこう…?ベストな重量探し
じゃあどうやってベストな重量を見つけていくのか…
結構難しいですよね。
重量だけじゃなくって、バランスもあるし、フレーム毎に振り抜きやすさや操作性は変わります。
最近よく思うのは…スイングスピードや疲れやすさ、でしょうか。
重量が重い方が球質は重くなるし、押し負けにくくなるし、いいじゃん!と安易に重くして、もし振りが鈍くなってきたり、もしくは疲れやすくなってきたり…
そうなってしまうと、その重量はあなたにとっては重すぎるのでしょう。
試合毎に重量違いをたくさん持っていたら話は別ですが…序盤から終盤まで、ご自身のパフォーマンスをしっかりと発揮できる重量がベストです。
例えばULのフレームを持っていれば、そこにまずは鉛のテープをちょろちょろと貼っていき、重量を上げてみる。(鉛を貼る位置は目的によって変わります。)
5g、10gと上げてみて、しっかりとプレーをしてみる。
さて、どうだっただろう?
ここがいい!となった重量が、ベストであろう重量になってくるかと思います。
※お金が許すのであれば、いろいろな重量のラケットをもっていただくのがもちろん一番いいです。少しでもコスパよく試してみるための提案として書いています。
重量が決まれば、後加工なしでベストな重量になるような既製品重量(もしくはカスタムフィット)を探してください。
やっぱり、出来る限りはバランスを崩さずに本来のままで使用するのがいいと思います。
対応ができない機種もあるので、その場合は後加工が必要ですが。
と、こんなところでしょうか。
現在のラケット製造技術や素材技術的に、ULが大きな基準としてあります。
ほとんどはULで対応できてしまいますので。
ただ、重量はだいたい230g~280gまで、たくさんありますので、それだけいろいろなスタイルに対応できるようになっているということです。
用具をとことん楽しんでいただくために、ひとつの参考になればいいな、と記事にしてみました。
新年の読み物としていかがだったでしょうか。
ではでは。
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