ソフトテニスのラケットのはなし

VOLTRAGE 8S/8Vは前作からどう変わった?

しっかりと違ったように感じました。

試打レビュー第三弾。

ボルトレイジ8S/8Vと、Fレーザー9S/9Vを比較しました。

こちらもストリングは、新作のマルチフォースを張り上げました。
※デュオラッシュは?とのことなのですが、比較のために今回はお休みです。

どのくらい違いが出るのだろう?と半信半疑でしたが、この両者は、明確に違うように感じました。

ざっくりと・・・7S/7Vからは上の軸の中で、
弾き感UP
撓み感(球持ち)UP
柔らかさUP
軽さからくる操作性UP
という感じでした。

メーカー設計コンセプトを見た時に、弾き感と撓み感をそれぞれ向上させることって相当難しいのでは?と思っていたのですが、バランスをとってうまく両立されているような印象を受けました。
もちろん、余裕でハイエンド(相当しんどいのがベース)なのですが、完成度が高かったです。

Fレーザー9S/9Vは、レーザーラッシュ9S/9Vから柔らかさを出すべく、弾きを抑えてしなりを少しアップさせたようなイメージだった(←体感として)のですが、柔らかさと鈍さ(飛び出しの遅さ)がリンクしてしまったような印象を持っていました。
16×19という非常に目の細かなフェイスなのですが、ややボールを持ってくれることで、単に弾くのではなく、一瞬ボールを持ってから弾くため、弾かせるために相応のパワーが必要で「本当のハイエンド」というように当店では位置付けしていました。

どのくらい売れるのだろう、、、と半信半疑だったのですが、一瞬持ってから弾く、という部分がキーなのか、ハードヒッター(当店のお客様では、男子高校生以上)からは、これしかだめ!というような人気機種となったことに驚きを隠せずにいました。

Fレーザー7S/7V→ボルトレイジ7S/7Vの時にも書いたのですが、ボールを掴んでいる感覚がある(体感として感じやすい)のはFレーザーで、より弾いている感覚が強いのがボルトレイジなので、手に伝わる情報として、掴んでいる感じがある、という部分がプレーの中で必要な部分だったような気がします。
感覚として押し込めますもんね。

層は絞られるけれど、ソフトテニス界にとっては必要なラケット。

それが、前作。Fレーザー9S/9Vだった、と思います。

 

ボルトレイジ8S/8Vになると、どう変わるか・・・

短い時間での試打だったため、ファーストインプレッション的要素があることをご理解いただいた上で・・・S/V共通して、面内での弾きは上がっているものの、フェイス自体の撓みが感じやすくなっており、爽快な打感(弾き感)でありつつ、コントロール性能は悪くない、という感覚でした。
面内で弾かせ、フレームで持たせる感じ。)

また、Sは5mm短くなったため、自分から振っていくようなアグレッシブなプレーに対して、プラスに働く部分があったように感じました。

いいとこづくしなようなに見えるのですが、打感が軽くなっているので、Fレーザーの打ち応えやラケット全体でのホールド感(高速スイング時のしなり感)を求めておられる方からすると、少し物足りない感が出てしまうかもしれないなぁ、と思っています。

全体の使用プレーヤーは増えそうなのですが、今までのFレーザー9S/9Vユーザーの方からすると、少しセッティングに悩まれる可能性があるな、と感じています。

 

そうすると・・・船水颯人プロ共同開発のライジングストームがどのような化学反応を起こすのか、が非常に興味深くなってきます。

ラケットは間も無く発売ですが、いろいろとセッティングをお試しいただき、より良い、を探していただければと思います。

 

マルチフォースのストリングレビューへ続きます。

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